
ファッション・リオ、2010/2011コレクションが、5月27日から6日間開催されました。イザベラ ・カペート、マリア・ボニータ・エクストラなど34ブランドが参加。そしてローリングストーンズのギタリスト、キース・リチャーズの娘で、ファッションモデルのセオドラ・リチャーズもAüslanderのショーに参加して話題を集めました。そして今回のコレクションで注目されたのは、各ブランドの新作発表の場におけるクリエイティブさです。モデルの人種や、ランウェイ、デザインそのものに、現在社会、私たちが抱える問題に対する警告や提案をにおわせたブランドが、メディアを賑わせました

まず今回のイベントの幕開けを担当した、Walter Rodrigues。開催前から、参加モデル25人全員に黒人を起用することで注目を浴びていました。「ブラジルのファッションウィークでは黒人モデルの登場機会は白人に比べて少ない。だからこそ、全員を黒人モデルにしたことには大きな意味がある。」とデザイナーのWalter Rodrigues氏は語っています。今回のコレクションは、アフリカをテーマにしたデザインで、アフリカ文化の強いペルナンブコ州のQuipapáからもインスピレーションを受けています。だからこそのこの思い切った起用は、プロテストの側面のみでなく、コレクションのルーツを表現するという面でも重要な意味があるのです。


今回でファッション・リオ参加三回目となるMara Macは、ランウェイに一工夫しました。レッドカーペットを颯爽と歩くモデルの頭上に迫る赤いキューブ。キューブは天井から吊り下げられており、時折上下し、そしてショーの途中で全て落ちます。積み重なったキューブの真ん中には一人のモデル。その後ゆっくりと吊り上げられるキューブを避けながら、モデルはまた歩き始めます。このコレクションのテーマは「自然災害」。近年注目を浴びている環境破壊に注目し、例えば山火事で焼けた様子、ひび割れを想起させるルックスもありました。


クリエイティブの大御所OESTUDIOは、サンパウロ・ファッションウィークから今回、そのスタジオがある地、リオデジャネイロに舞い戻ってきました。サンパウロでもそのクリエイティブさは有名でしたが、今回もアドベンチャーな発想で会場を沸かしてくれました。モデルの多くが、植物が植わったカツラを使用し、メイクで傷跡をほどこされています。映像カメラをもったモデルが登場し、観客席を撮影。そしてナイロンや、本物の髪の毛で創り上げたスタイル。コンセプトは「偶然の構造心理」。「例えば無意識のうちに髪をいじったり、鉛筆を噛んだりという、名前のついていない日常の小さなさりげない行動、偶然の構造とファッションの関係を追及しました。」とデザイナーの緒方氏は言います。私たちが常にさりげなく行っていることが放つメッセージの存在を、まさにさりげなく、そして挑戦的に提案しているといえるでしょう。

そのほかにも例えばNica Kesslerではモデル全員が、アビエータースタイルの黒サングラスをかけて登場。Filhas de Gaiaは会場を花で埋め尽くし、Melk Z-Daでは筋肉質なモデルを起用したりと、各ブランドの工夫が光るステージが満載でした。今後ともクリエイティブな側面のさらなる進歩を期待したいものです。


