

タイでは数多くの雑誌が売られていますが、女性向けのファッション誌は中でもひときわ種類が多いようです。海外雑誌の現地版からタイ語オンリーの100%ローカルなものまで、おしゃれのエッセンスがぎっしり詰まったファッション誌についてご紹介いたします。

タイで手に入るファッション誌のうち、特にタイらしいのはプリンセスや王室関係者のファッションやイベントが中心となったタイ王室雑誌。これは日本にはないカテゴリーです。また、アメリカやヨーロッパなどの海外ファッション誌の現地版に加え、日本のティーン向けファッション誌である「S Cawaii」や「Ray」もタイに現地バージョンがあるのです。

バンコクで売られている日本の雑誌は日本の約3倍のお値段で店頭に並びます。大型書店の紀伊国屋などでは日本の発売日とほぼ同日から約1週間程度で手に入るものの、割高感あり。それでも最新号をいち早く読みたいと願うバンコク在住の日本人も多くいる傍ら、さらに日本語が読めないタイ人でも日本の雑誌を読んでいる姿をよく見かけます。ファッション誌の醍醐味は写真にあり、ということなのかもしれません。

BAZAARのような海外発の雑誌の現地バージョンは、現地タイの編集部が作成した一部の記事と、グローバル版の記事にタイ語の翻訳が入ったものが合わさった構成。これによってグローバルなファッショントレンドを押さえつつ、現地らしいエッセンスも加わったローカル版に仕上がっています。

また、タイのファッション誌に欠かせないページといえば、パーティやイベントのレポート。日本のファッション誌で見られるイベントレポートよりページ数も多く、読者の関心の高さも伺えます。各界著名人やタイの芸能人がイベントにどんなファッションで現れたか、詳しい解説もあるほど。タイ人女性の多くはそういったセレブたちのファッションを雑誌から学ぶのです。

数ある現地発のファッション誌の中でも、長年の人気を誇る雑誌の1つが「Hiso Party」です。1.5センチという厚さもあり、ファッションにまつわるあらゆることが書かれている「Hiso Party」。使用言語はタイ語ですが、ページのレイアウトや構成もユニークで、タイ人モデルが多く登場しシーズン毎のスタイルを紹介するのもこの雑誌の特徴です。お約束のパーティレポートもあり、最初から最後まで、読者を飽きさせないローカル雑誌の1つです。


現地に住む外国人駐在員やその妻を対象にした英語のローカル雑誌も見かけます。The Very Best in Lifeをキャッチコピーとする「PRESTIGE」は、ファッションや美容のほか、人物インタビューやインテリア小物なども紹介される、タイで暮らす富裕層を対象としたライフスタイル&ファッションマガジン。特に注目したいのは現地タイのキャリア女性たちのインタビュー。ここでは起業家や大手企業の役員など、キャリアもプライベートも両立させているタイ人女性たちが登場し、その生き方の秘訣や価値観なども語ります。またそういった女性たちがハイブランドの衣装を身につけ、誌面に登場する姿は、時にプロのモデルたちのブランド紹介よりも読者の胸に響いてくることもあるのかもしれません。

出版・雑誌業界は不況と言われて久しい日本。ところが、バンコクでは雑誌の廃刊ニュースなどはほとんど聞きません。またこちらでは雑誌売り場は書店やコンビニエンスストアーだけでなく、ドラッグストアーや街角の屋台にもカウンターがあり、まるで雑誌天国。またスターバックスなどのカフェにも雑誌が置いてあり、購入せず自由に読めることも。タイ人女性たちのファッションに対する意識が向上している背景を語る上で、ファッション誌の存在は欠かせないのではないでしょうか。

